産休復帰のママ警察犬ベルタが活躍、容疑者逮捕で感謝状

　容疑者逮捕に貢献したとして、嘱託警察犬の「ツィベルタ・フォム・アイゼンバッハー・シュロス」号（愛称ベルタ、メス、５歳）と、訓練を担当している栃木県下野市の嘱託警察犬指導士、池上裕二さん（４０）を栃木県警今市署が表彰した。

　署によると、ベルタは４月３０日、日光市内の建設会社で起きた窃盗未遂事件の捜査に出動。容疑者の遺留品だった車の座席のにおいをもとに足跡を１・７キロたどり、逮捕につなげた。ベルタが感謝状をもらうのは２回目だ。

　ベルタは４月に「産休」から復帰したばかり。２回の出産で約１０頭の子どもがおり、その一部はすでに警察犬としての訓練を始めているという。

　署で１２日にあった感謝状贈呈式で、池上さんは「同じ犬が２回の感謝状をもらうことは珍しい。いい訓練犬を育てる一番のポイントは、うそ偽りない愛情をかけて信頼関係を築くことです」と語った。訓練所ではいつもおすましだというベルタも、晴れ舞台でご褒美にもらったおやつの骨型ガムには大興奮だった。

（直木詩帆）