盲導犬連れ男性死亡事故受け、盲学校生ら地下鉄をチェック

改札口の利用について説明を受ける生徒たち=都庁前駅
改札口の利用について説明を受ける生徒たち=都庁前駅

 2020年東京パラリンピックの開幕まで、25日であと4年。東京都交通局は25日、都立の特別支援学校に通う生徒たちに地下鉄を利用してもらい、改善点を見つける初めての取り組みを行った。通学で地下鉄などを利用している生徒からは、地下鉄車内の案内の使い勝手や駅構内のエレベーターの広さなど、改善を求める意見が出た。

 20年大会に向けてバリアフリーを進めようと、同局が企画した。都立文京盲学校と都立墨東特別支援学校に通う4人が、白杖(はくじょう)を持ったり車いすに乗ったりして都営大江戸線で都庁前駅へ。職員と一緒にホームから改札口まで移動し、点字によるトイレ内の案内掲示や券売機の使い方などを確認した。

 その後、同局の担当者と生徒が意見交換。駅のエレベーターが狭く使いづらいことや、エレベーターの場所がわかりづらいことなど、改善を求める声が上がった。東京メトロ銀座線の青山一丁目駅で盲導犬を連れた男性が線路に転落し死亡した事故を踏まえ、ホームドアがあると安心できるという意見も出た。

 同局によると、都営地下鉄には106駅あり、新宿線21駅と浅草線20駅にはホームドアがない。新宿線は19年度末までに全駅に設置予定で、浅草線も順次、整備する計画という。

 参加した文京盲学校高等部2年の瀧楓花さん(16)は「不便が当たり前の生活だけど、わがままだと思われるんじゃないかと思って、意見を言うのが難しい。こういう機会はありがたいです」と話した。同局は指摘を参考に、改善策を検討するという。

(松沢憲司)

朝日新聞
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