盲導犬と事故死の山橋さん 残した言葉、全国へ ポスター完成

徳島の盲導犬を育てる会の杉井ひとみ事務局長(左)らが、寄贈するポスターの説明をした=徳島県庁
徳島の盲導犬を育てる会の杉井ひとみ事務局長(左)らが、寄贈するポスターの説明をした=徳島県庁

 昨年10月、盲導犬とともに交通事故で亡くなった山橋衛二さんの言葉をモチーフに、徳島の盲導犬を育てる会がポスターを作った。目の不自由な人が安全に歩けるよう、心配りを呼びかける内容だ。県を通じ、月内にも46都道府県の障害福祉担当部局に送られる予定。


「見えない僕は音が頼りなんだ」「見つけてもらうしか、どうしょうもない」。ポスターには山橋さん自身の言葉や、車の警報音を鳴らすよう求める文章があしらわれ、12種類が1セット。県内や大阪府、広島県の計35カ所で追悼展を開いた際のパネルを元に、狭い場所にも展示できるようB3判と小ぶりに作った。


 ポスターを託すため、9日に徳島県庁を訪れた育てる会の竹内安彦理事長(78)は「全国の人がこれを見て、安全運転をしてほしい」。県が、車の警報音の使用を義務づける条例を定めたように、県外での条例化、法制化が進むことを望んでいる。

 

徳島の盲導犬を育てる会の竹内安彦理事長が、寄贈するポスターの1枚を吉田英一郎・県保健福祉部長に手渡した=徳島県庁
徳島の盲導犬を育てる会の竹内安彦理事長が、寄贈するポスターの1枚を吉田英一郎・県保健福祉部長に手渡した=徳島県庁

 吉田英一郎・保健福祉部長はポスターを受け取り「長年、盲導犬の正しい理解促進に努めた山橋さんの熱いメッセージ。全国に送り、障害者への理解が深まるよう活用したい」と話した。


 ポスターは計千セット制作し、展示希望者に配っている。問い合わせは同会(088・625・7700)。


(鈴木智之)

朝日新聞
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