犬が大好き杉山家に保護犬クレハがやってきた!

保護された犬の数だけ物語がある――。「保護犬シンデレラ・ストーリーズ」では、保護犬にまつわる様々なドラマをご紹介する。今回は、保護犬のクレハちゃんと不思議な巡り合わせを感じたという杉山あづささん(東京都在住)に話を伺った。

 

警戒心の強いクレハが心を開く”

 くりっとした大きな目が愛らしいクレハが、元気一杯に家の中を動き回っている。杉山あづささんの一家では、保護犬のクレハのほかに、大型犬のボルゾイ4頭も一緒に暮らしている。

ボルゾイの世話をしながらしっかり者に育った翔くん(11歳・右)と、クレハを妹として可愛がる美華ちゃん(10歳・左)。
ボルゾイの世話をしながらしっかり者に育った翔くん(11歳・右)と、クレハを妹として可愛がる美華ちゃん(10歳・左)。

「クレハは犬フィラリア症があり、人や犬に対しても警戒心が強く、攻撃的になってしまうところがあったようです。1年以上も引き取り手が見つからなかったのは、そうした飼いにくさがあったためだと思います」

 人生の大半を犬と過ごしてきたという杉山さんが、クレハと出会ったのは昨年の12月半ば。友人に保護犬を勧めていて、保護犬の里親を募集している「しっぽネット西東京センター」を訪れたところ、クレハがいた。

「クレハは初対面の人にはよく吠えると聞き、私もそのつもりで会ってみたら、全く吠えなかった。それどころかしっぽを振ったり、抱っこをさせてくれるまでなついてきたんです」

 職員の方はあぜんとしつつも、クレハの飼い主は杉山さんしかいないと感じたそうだ。クレハが杉山家にやってきたのは12月25日。 「いつ生まれたかがわからないクレハはクリスマスが誕生日。私たちにとってというより、クレハにとってのクリスマスプレゼントになればという思いで、家に連れて帰りました」

 

 

保護犬の心と触れ合う

犬への愛情にあふれる杉山あづささん
犬への愛情にあふれる杉山あづささん

 「これまでいろいろな犬を飼ってきましたが、保護犬は一番手がかかりませんね。子犬に一から教えるのと比べると大変さは半減します」

 できるならすべての保護犬を引き取りたいくらいだと杉山さん。犬や猫が数多く殺処分されているなか、保護犬こそ多くの人に注目してもらいたいと語る。注目を集めているのが「セーブペットプロジェクト」という活動だ。メリアル・ジャパンのノミ・マダニ駆除薬「フロントライン」や「ネクスガード」犬フィラリア症予防薬の収益の一部を、飼い主のいない犬や猫への支援を目的として寄付している。 「セーブペットプロジェクトのような素晴らしい活動が広く知られていくといいですね。西東京センターさんのところにある自動販売機も、商品を購入するごとに3円が保護犬のために寄付されます。子どもたちがジュースを買う時はいつもそこなんです」

 

杉山家の新たなアイドルとなったクレハ。犬フィラリア症の発作が起きないように気をつけている。
杉山家の新たなアイドルとなったクレハ。犬フィラリア症の発作が起きないように気をつけている。

 犬を飼うことは、子育てにもよい影響を及ぼす。子どもの自立を促し、亡くなった犬から生と死を学ぶこともある。優れた情操教育にもなると杉山さん。

 クレハの世話で心配なのは犬フィラリア症による発作だが、医療が進歩し、治療も予防も可能になってきている。そもそも犬フィラリア症を予防することは飼い主の最も重要な義務だが、保護犬では陽性の場合も多い。犬フィラリア症を過剰に怖がるのではなく、正しい知識を得て対応を考えるのがあるべき姿だと、杉山さんは言う。

「保護犬は何かしら問題を抱える子もいますが、それ以上の魅力をもっています。一度人に捨てられ、悲しい思いをした保護犬は、愛情や信頼関係を求め、傷ついたことのある分、優しさをもっているのを感じるのです」  杉山さんの腕に抱かれ、クレハが眠そうなとろんとした表情を見せている。

 杉山さんにとって、クレハは娘。よく笑い、感情を表情で表してくれる大切な家族だ。クレハの表情に、杉山家での温かな日々が垣間見えた。

 


 

保護犬を新しい家族に、迎えませんか

譲渡サポートシステム「しっぽネット」の仕組み

NPO法人ワンワンパーティクラブのしっぽネットでは、保護犬の譲渡を行っています。運営費用は、補助助成金、企業協賛金、寄付金で成り立っています。飼い主となる方の費用負担はありません。

保護犬を引き取りたい方はしっぽネット連絡先へ

NPO法人ワンワンパーティクラブ
電話:080-7051-8243(10時~18時)
メール:sippotkow@wanwan.org (朝日新聞『sippo』を見たとお伝えください。)
HP:NPO法人ワンワンパーティクラブ(別窓で開きます)


 

知っていますか?ノミ・マダニ駆除薬「フロントライン®」のSAVE PET PROJECT(セーブペットプロジェクト)

病院でのノミ予防・マダニ対策が保護犬・保護猫たちの幸せにつながります。

 1年で約16万頭。飼い主に捨てられ、殺処分されるイヌやネコの数です。「セーブペットプロジェクト」は、動物病院で処方されるノミ・マダニ駆除薬「フロントライン」の売り上げの一部を、飼い主のいない動物たちを救うために役立てる動物愛護プロジェクトです。あなたのペットへの愛情が、行き場をなくした動物たちの幸せへとつながります。


 セーブペットプロジェクトでは、NPO法人ワンワンパーティクラブを通じ、これまで400頭もの被災犬の保護活動を支援してきました。現在は、被災ペット以外の保護犬たちの支援活動にも着手しています。セーブペットプロジェクトについてはこちらから

 

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