僕だって、かわいがってほしい　柴犬流　シカトの極意③

犬が飼い主を無視するような態度をとることって結構ある。何故そうなってしまうのだろうか？改善方法なども含め、紹介しよう！

Text : Daizo Okauchi　Photos : Teruhisa Tajiri

監修：西川文二先生

同居犬と戦いながらかわいらしく嫉妬

　てつは、基本的には話しかられて無視をすることはあまりない。ただ、家族の食事中にお裾分けを欲しがってじっと見つめて要求する時は、「やめなさい！」と注意しても、聞こえないフリをする。これは、多くの犬に見られるシカトのパターンであろう。

　面白いのは、嫉妬して、いじけてしまって家族の呼びかけに応じない場面があること。

　てつには同居犬がいる。トイ・プードルのすばる（オス・１歳）。後輩犬なのに、いろいろな場面で出し抜かれる。てつとはつかず離れずの関係を保っているのだが、時にライバルにもなる。

「家族がすばるばかりかわいがっていると、嫉妬なのか、話しかけても反応しないことがあります」

　人間の世界でも、こういうことはよくある。てつもさすがにふくれっ面はしないが、ぷいとそっぽをむくのである。それは、「もっと僕のことも相手にしてほしい！」という願いからくるのだろう。かわいらしいシカトである。

硬派なイメージの柴犬だって嫉妬するといじけちゃうんです

僕いじけてます

　すばるを家族がかわいがると、写真のようにいじけてしまう。かわいそうではあるけど、この様子にきゅんとしてしまうのである。みんなてつのことも、大好きだよ。

同居犬からの呼びかけを無視！

　お気に入りのオモチャの、奪い合いを制したてつ。すばるは諦めきれずに追いかけるが、なかなか取り返せず、わん！ と吠えてもてつは無視。戦利品は譲れないよね。

足拭きは苦手！

　散歩から帰ってきたら足を拭くのが犬界の鉄則。しかし、誇り高い柴は、嫌がる犬も結構いる。てつも、楽しい散歩から戻った後、時々優子さんの「足拭くよ」の呼びかけを無視。足を上げようとしないこともある。

派手に粗相をしてしまったけど

　トイレが設置されていないケージの中でオシッコをしてしまったてつ。だけど、「誰がやったの？」と詰め寄ると「ぼくじゃありませんー」という感じで無視。いやいや、あなたしか、いないのだけれどね。