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愛情が湧き一緒に転居も 保護猫が暮らすシェアハウス

猫を救い、猫に救われる 保護猫との出会い方③

行政による猫の殺処分数が2014年度は8万8755匹(負傷動物を含む)となり、初めて10万の大台を下回った。それでもまだ9万匹近くが殺されている現実がある。殺処分を減らすために、あなたにもできることがある。

文・写真/太田匡彦


愛情が湧き一緒に転居も
保護猫が暮らすシェアハウス

シェアハウスで、次の飼い主との出会いを待つ保護猫たち
シェアハウスで、次の飼い主との出会いを待つ保護猫たち

 二重になった玄関のドアを開けて中に入ると、次々と猫が現れ、出迎えてくれた。

 西武線武蔵関駅から徒歩1分ほどの場所に立つ3階建ての戸建て住宅。ここは、保護猫がいるシェアハウスだ。NPO法人「東京キャットガーディアン」が保護した猫たちが、不動産の管理・リフォーム会社「リビングゴールド」が運営するシェアハウスで暮らしている。これまで「保護猫付きマンション」を広めてきた両者が「シェアハウスなら、初めて猫を飼う人にとってもハードルが低いはず」(リビングゴールドの藤堂薫さん)と考えて実現。今まさに入居者を募集中なのだ。

 この物件にいる猫は5匹。30匹以上の猫を抱えて飼いきれなくなった神奈川県内の家族から、東京キャットガーディアンが保護してきた。不妊・去勢手術をしないまま増えてしまった猫たちだから、外見はなんとなく似ている。でも性格はさまざま。おもちゃで遊ぶのが好きな雌猫がいれば、人見知りでベッドの下から出てこない雄猫もいる。それぞれの個性の違いも、入居者にとっては魅力になる。

 リビングゴールドが運営する別の「保護猫付きシェアハウス」の入居者は言う。

「仕事で失敗して落ち込んでも、猫に顔をうずめれば復活できる」(31歳女性)

「猫がいる生活は最高。どんなに疲れて帰っても、癒やしてくれる」( 25 歳女性)

 面倒を見るうちに愛情が湧き、転居する際には一緒に連れて行ってくれれば――そんな思いも藤堂さんにはある。実際、これまでにオープンした物件からはすでに4匹の保護猫たちが入居者と一緒に「卒業」していったという。

 東京キャットガーディアンは任意団体として08年に発足以来、昨年末までに4700匹を超える保護猫たちを譲渡してきた。代表の山本葉子さんは、こうしたシェアハウスを広めていく考えだ。

「今年度中に10件くらいの保護猫付きシェアハウスを展開したい。殺処分ゼロを目指すには、保護猫たちの居場所を作る必要があるのです」



東京キャットガーディアン 大塚シェルター

場所:東京都豊島区南大塚3-50-1-5階
時間:平日は14~20時、祝休日は13~20時
定休:火曜

(朝日新聞タブロイド「sippo」(2016年1月発行)掲載)


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