福島で被災した愛犬を捜す旅 映画「ハルをさがして」

舞台あいさつで記念撮影に臨む尾関玄監督(右端)と出演者たち=東京都世田谷区
舞台あいさつで記念撮影に臨む尾関玄監督(右端)と出演者たち=東京都世田谷区

 東日本大震災で福島県から東京へ避難した中学生が、友人たちと故郷に残した愛犬を捜す旅に出る姿を描いた映画「ハルをさがして」が6日、世田谷区代沢5丁目の下北沢トリウッドで上映が始まった。福島県いわき市と同県小野町などで撮影し、ひと夏の冒険を描く。上映は26日まで。

 震災翌年の夏、福島県から都内へ避難した中学3年の女子生徒が、故郷の親戚に預けた愛犬が行方不明になったと知る。同級生の男子生徒3人と福島へ行き、震災で息子を失った女性などと出会いながら、愛犬を捜す。

 福島では、放射線量を計測するモニタリングポストがある中で日常を過ごす様子が紹介され、避難した人、現地に残った人の心のすれ違いも浮かび上がる。警戒区域に指定されている地域で実際に保護された犬たちも出演している。

 主演した小柴大河さん(16)は「海沿いの建物が津波で流されている現場が残る一方、現地の人はみんな明るく優しい人ばかりだった」と振り返る。尾関玄監督(32)は「映画を通じて、葛藤して、もがく中学生を表現したかった。見た人が前向きに思える映画になればと思う」と話している。

 問い合わせは下北沢トリウッド(03・3414・0433)。

(阿部朋美)

朝日新聞
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