「猫忍」の「金時」は体重8キロ 「ただものではない」存在感

 この春テレビでドラマ放映された「猫忍(ねこにん)」が5月、劇場版になって映画公開される(5月20日~、全国ロードショー)。ドラマ・劇場版の「猫忍」の公式本として発売されたのが、この写真集だ。

 

「猫忍」製作委員会 扶桑社 定価本体1200円+税
「猫忍」製作委員会 扶桑社 定価本体1200円+税

 時は泰平―。忍者・久世陽炎太(かげろうた)は幼き頃に「立派な忍となって父を迎えよ」の言葉を残して姿を消した父・剣山を思いながら修行を終え、江戸に向かう。忍び込んだ武家屋敷で出会った猫を「父上」だと思い込んだ陽炎太は、かいがいしく世話をするのだが……

 

(末尾に写真特集があります)


 陽炎太を演じる大野拓朗のイケメンぶりに勝るとも劣らないのが、「父上」役の猫、金時(きんとき)の存在感と可愛さ。体重8㎏超え!の貫禄が目を引く。瓦屋根を渡ったり、秘伝の本に座ったり、巻物をクンクンしたり。首から下げたクナイ(両刃の武器)も様になり、4章からなる本書には、表情豊かな金時がいっぱいだ。


 大ヒットした「猫侍」シリーズに続き、監督を務めた渡辺武さんへのインタビューも、掲載されている。監督によると、この作品は「若いこじらせ忍者たちの青春物語」なのだという。


〈「猫侍」は主人公・斑目が猫との直接のふれあいによって変わっていく物語でした。今回の陽炎太は、猫を「父上」だと思いこんでいて、その父上=猫を通じて人と向き合い、大人になっていく。そこが「猫侍」との違いです〉(渡辺監督へのインタビューより)


 金時を“起用”した理由や、金時の演技力にも触れているが、監督によると、体が大きく(江戸時代にいたら)「ただの猫じゃない」という感じがよかったそうだ。得意技は転がることだった、とか。

 

(C)「猫忍」製作委員会
(C)「猫忍」製作委員会

 扶桑社の担当編集者・高橋香澄さんは、本書についてこう話す。


「本書のために、EDO WONDER LAND日光江戸村で撮り下ろしの撮影をしました。トレーナーさんや制作スタッフさんからは、『すぐゴロンとしてしまうかもしれません』と聞いていたのですが、金時、がんばりました! 江戸の街並みを背景に、多彩な表情を見せてくれました。正面から見るとシュッと小顔なのに、横から見るとむっちりもっちり。主演の大野さんは金時にメロメロで『つきたての餅』とおっしゃっていましたが、貫禄に似合わず、抱っこ大好きの甘えん坊なんです」


 映画には、船越栄一郎や佐藤江梨子、榎本明など多彩なキャストほか、森本レオも語りで登場する。忍者の抗争も描かれるというが、映画を観る前に本書を読めば良いガイドにもなりそうだ。もちろん、一冊の写真集としても楽しめて、そして何より、(ちょっと船越さん似の)金時に癒されること間違いない。

 

(藤村かおり)

 

猫忍 写真集 ドラマ・劇場版「猫忍」公式本

「猫忍」製作委員会
発行 2017年2月10日
撮影 石川登栂子  落合星文(監督インタビュー)
発行・発売 扶桑社
本体価格:1200円+税
sippo
sippo編集部が独自に取材した記事など、オリジナルの記事です。

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