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朝日新聞・朝日新聞デジタル|更新|2017/10/11

輸入されたペットのカミツキガメ、捨てられ大量繁殖?…駆除するのはカメ専門の県庁職員

捕獲されたカミツキガメ=千葉県佐倉市
捕獲されたカミツキガメ=千葉県佐倉市

 生き物にかかわる仕事は世に多いが、カメ専門の県庁職員とは珍しい。千葉県生物多様性センターに今春採用された技師今津健志(いまづ・たけし)さん(34)。任期は3年。外来種のカミツキガメを印旛沼から駆除するのが仕事だ。


 子ども時分からカメを飼育し、大学と大学院で研究してきた。「人一倍好きですが、外来種が大量繁殖して生態系に影響が出た以上、駆除は必要です」。


 カミツキガメは米大陸が原産。人が手を伸ばすとかみつこうとするのでこの名がついた。日本には1960年代以降、ペットとして盛んに輸入される。「野生化したのは、家庭の水槽から逃げ出したか、捨てられたか。予想以上に巨大化し、もてあます飼い主も少なくありません」。


 漁網を破る。水田に入り込む。いま推計1万6千匹が一帯に生息する。県は10年前から地元の漁協に頼んで春から秋までワナ式の漁具で捕まえてきたが、増加に歯止めがかからなかった。


「世界で最も獰猛(どうもう)なカメ」「侵略的外来生物」などと呼ばれるが、今津さんによると、むやみに人を襲ったりはしない。ほかのカメと違って甲羅が小さく、危険を察知しても頭や手足が収容できない。代わりに口や爪で身を守ろうとするという。生態を語る言葉の端々に、深い理解と愛情を感じる。


 ちなみに自宅では環境省の許可を得て2匹のカミツキガメを育てている。1匹は40歳前後、つきあいはもう20年になるそうだ。駆除すべき有害動物か、家族の一員のペットか。その線を引くのは人間である。


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