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朝日新聞・朝日新聞デジタル|更新|2017/11/14

猫を愛した彫刻家 表情豊かな58点を展示 朝倉彫塑館

様々なポーズの猫が館内に展示されている
様々なポーズの猫が館内に展示されている

「朝倉彫塑(ちょうそ)館」(台東区谷中7丁目)で様々なポーズの猫の彫刻を展示した「猫百態」が、12月24日まで開かれている。猫好きで知られた彫刻家・朝倉文夫(1883~1964)の猫の作品58点を展示。自宅兼アトリエだった建物の中で、書斎や屋上庭園などの雰囲気を味わいながら鑑賞できる。


 朝倉氏は晩年、19匹の猫を飼っていたとの記録が残る。1964年の東京五輪に合わせて「猫百態」展を開こうと制作に没頭したが、急性骨髄性白血病を発症。同年10月の五輪を前に4月に亡くなり、展覧会は実現しなかった。

 

座布団で寝ているように展示された猫の彫刻
座布団で寝ているように展示された猫の彫刻

 作品は「のび」「餌ばむ猫」「産後の猫」「愛猫病めり」など表情も動きも豊か。学芸員の戸張泰子さんは「23年ぶりの猫展で、当館所蔵の全作品を見られる貴重な機会。猫の表情や視線の先に注目して欲しい」と話す。石膏(せっこう)を固めた原型と、その原型を元に鋳造したブロンズ作品を展示している。


 巨匠の暮らした館そのものも見応えがある。鉄筋コンクリート造りのアトリエ棟に、丸太と竹をモチーフにした数寄屋造りの住宅がつながっており、中庭の池ではコイが泳ぐ。当時は菜園として活用されていた屋上にはオリーブの木があり、「砲丸」と「ウォーナー博士」の像が街を見守っている。

 

朝倉文夫氏の自宅兼アトリエだった朝倉彫塑館の外観。屋上から彫刻が見下ろしている
朝倉文夫氏の自宅兼アトリエだった朝倉彫塑館の外観。屋上から彫刻が見下ろしている

 天井高8・5メートルのアトリエには、制作中の大作を地下に下ろして上部の作業ができる電動昇降台も。現在は大隈重信像が載っており、12月13日午後2時から、昇降台を上下に動かす実演がある。


 入館料は一般500円、小中高校生250円。月・木曜休館。問い合わせは、同館(03・3821・4549)へ。


(有吉由香)


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