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ぐっちーさん・sippo|更新|2015/06/12

第1回 もう一つの「本業」は猫 いつも傍らに「しま」がいた


 このたび連載を始めることになった、「ぐっちーさん」こと山口正洋であります。


 私の本業は投資銀行業務と言いまして、まあ、企業の資金調達などのお手伝いや運用、場合によってはM&Aなどという小難しいことをやってきました。そうこうしているうちにブログで経済関係の情報発信をし始め、そうしたところ7年ほど前から金融経済専門のコラムを朝日新聞出版の「AERA」という週刊誌に連載させていただけるようになりました。その勢いで、本を3冊も書いてしまいました。そのうちの1冊は10万部を超えるベストセラーになったので「経済評論家」とも呼ばれるようになった……のですが、実はもう一つ「本業」があります。それが「猫」なのです。


 投資銀行の仕事は元来、どちらかといえば人に会ったり、ワインを飲んで騒いだりするのが任務なわけです。でも本やコラムを書くとなると、同僚がお酒を飲んで踊っている時間に家に帰り、机に向かわねばなりません。


 ワタクシのこの文筆活動の傍らには、いつも「しま」という猫がいたのです。最初の本のスペシャルサンクスには、その「しま」も入っています。

 夜中になかなか原稿が書けず、うんうんうなっているといつのまにやら、しまは私の傍らで眠っていました(本当は寝てないんですがね、これが。猫を飼っておられる方はすぐおわかりでしょう)。


 ある時は遠くから「にゃ~」と鳴き、ちょっと目を離したすきにパソコンの上に乗っている。原稿がすべて「v」の文字で埋め尽くされてしまったり、なんてことがしょっちゅうありました。そして、「よし、原稿完成!」となると、なんでわかるのか、必ず「にゃ~」といいながらひざの上に乗ってきて、ゴロゴロしていたもんです。


 猫は本当に不思議な生きものです。やはり人間の心がわかるのでしょうか。いまでもそれらの本を手に取ると、しまとの思い出ばかりがよみがえります。


 しまとは、私の家に母猫が産み落としていって以来、15年ほどの付き合いでした。3年前に亡くなってしまい、その後は正直、とてもほかの猫を飼えるような心境ではありませんでした。投資銀行業務のほうの本業の一つとして東北での仕事をしているので、その関係上、東日本大震災で被災した猫たちの面倒を見ることがありますが(それぞれにとてもかわいい猫ばかりですが)、すべて飼い主や里親を探し、引き取ってもらうようにしています……。


 つまりしまが亡くなって以来3年、俗にいう、「ペットロス」というやつを味わってきたわけです。もう猫を飼うことはないだろうな、と思いつつこの連載を引き受けることになり――しまの思い出話を書いていこうかな、と思っておりました。

 

ぐっちーさん

ぐっちーさん(ぐっちーさん)

1960年生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。ブログは(http://guccipost.jp/)。著書に『ぐっちーさん 日本経済ここだけの話』など。


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