キンキンに冷やした水やフード 暑くても、犬にはむしろ危険

(写真は本文と関係ありません)
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 暑い日が続くと、人間はキンキンに冷やしたビールやかき氷が欲しくなります。では飼い犬にも、ガンガンに冷やした水やフードを与えてもいいもの?という疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。

 答えは、……オススメできません。

 なぜなら、冷えている食べ物や水などが刺激になって、嘔吐(おうと)や下痢といった消化器症状を引き起こす可能性があるからです。

 その時は大丈夫でも、あとで二次的に胃腸炎や胃炎などに陥ることも考えられます。胃腸炎などが起きると体は脱水状態になってしまいます。それが持病を悪化させたり、腎臓病など他の病気を引き起こしたりして、結果的に命を危険にさらすこともあるからです。

 また、熱中症気味のワンコに氷をあげることもオススメできません。

 体は冷えすぎてしまうと、逆にそれ以上体温を下げないように働くためです。体を冷やす目的であっても、与えるのは氷ではなく、少し冷えている水くらいが望ましいと言えます。常温でも構いません。

 さらに、人が食べているアイスクリームを、少しくらいなら与えても大丈夫だろうと考えがちでしょう。でも、そのちょっとした油断が、膵炎(すいえん)などの重篤な病気のスタートです。

 こうしたリスクを理解したうえで、食事や水分を選んでいただければと思います。

佐藤貴紀
1978年生まれ。白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師。日本獣医循環器学会認定医。 獣医師によるペット情報を動画配信中! シュガーペット:https://www.youtube.com/watch?v=4sp_caWbwPM&feature=youtu.be

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