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岩倉由貴・sippo|更新|2017/03/06

第31回 「いつでもペットと一緒に過ごしたい!」 同行ニーズが高まっています

学校や職場でも、いつでも愛犬と一緒にいられたら……
学校や職場でも、いつでも愛犬と一緒にいられたら……

「職場に愛犬を連れていくことができれば・・・」この想いを伝えるために企画書を書きました。その名も“アニマルフレンドリーな大学をめざして―ペットと一緒に働こうプロジェクト―”。

 現在、ペットと泊まれる宿や共に旅行できるサービス、また留守中の様子を確認できる商品が多くあります。これらのことから、飼い主が留守番に対する不安を抱えていると同時に、同行に対するニーズがうかがえます。私自身、留守番ということを大きな問題と考えており、帰宅時間が遅かったり、出張があるので犬を飼うことを我慢してきました。好きだからこその飼わない選択です。ですが、仕事もようやく落ち着いてきたこと、そして何より時間の調整がつきやすい職業であることから、悩みに悩んだ末、ようやく飼う決意をしました。決意はしたものの、やはり飼ったら一匹でいることが好きな犬でないかぎり、多くの時間を一緒に過ごしたいと思います。職場でも一緒に過ごせたら、なんて幸せでしょう……。そしたら散歩の時間だからといって仕事を切り上げることもなく、職場で過ごす時間も増えることでしょう。アニマルフレンドリーというのもポイントです。大手化粧品会社では動物実験を廃止し、大手飲食店では動物の福祉に配慮されたものを導入すると方針を変えました。ファッションの分野では毛皮ではなくエコファー(フェイクファー)が流行しました。アニマルフレンドリーは一つのトレンドとなっています。この考え方を知るきっかけにもなってほしいという私の願いでもあります。

 保護犬の譲渡の条件として、留守番の時間が問われることがあります。8時間以上留守の時間がないことが譲渡の条件と書かれている所もあります。一方で、フルタイムで働き、また通勤時間を考えると、留守番させる時間の長さがネックになり、ある程度自分で時間が決められる仕事、もしくは自宅で働くことができるといった環境でなければ、なかなか飼育に踏み切るのは難しいのも現状です。私もこの職業でなければ、犬を飼育する決断ができなかったかもしれません。もちろん、留守の時間が長ければ人間のそばにいつでもいたい動物にとってはとても苦痛になります。この場合、犬ではなく猫を飼育するという、ライフスタイルに合った動物を選択する方が双方にとって幸せですね。ちなみに、日本でも広がりを見せるシェアリングエコノミーですが、海外ではドッグシェアという犬の貸し借りサービスもあるそうです。

 企画を作成するにあたり、職場にもたらす同伴出勤の効果やペット同伴を取り入れている企業の事例、集合住宅のペット飼育の規約、ドッグランの利用規約、また動物介在活動や動物介在教育についても調べました。そんな中、立教女学院小学校(東京都)では犬を用いた動物介在教育が行われていることを知りました。ここでは先生が飼育している犬を学校犬として導入しているそうです。また、この週末に行われた学会では保護猫を介在動物とした、大学生対象の動物介在活動プログラムに関する発表がありました。米国ではドッグセラピーとして大学に犬が導入されるケースはあるそうですが、日本ではないそうです。ゆくゆくは大学内に教職員が連れて来た動物と学生・教職員がふれあうことができれば……なんて考えています。もちろん、動物が嫌いな人・苦手な人もいる、という条件付きですが。

 企画の経過についてもご報告をしたいところですが、私のコラムは残すところあと1回になりました。企画がうまく進むよう、見守っていてくださるとうれしいです。

岩倉由貴

岩倉由貴(いわくら・ゆき)

東北大学大学院経済学研究科博士課程修了。経営学博士。現在、横浜商科大学商学部商学科准教授。専門は流通とマーケティング。


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