イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

またたび姐さん(質問主)


猫アイコン 猫 5歳 オス メインク―ン

体重:9kg

飼育歴:4年7ヶ月

居住地:新潟県新発田市

飼育環境:室内

ブリーダーさんから引き取る時、鼻風邪を引いていた以外は病気等したことがありませんでした。

ここ数年、暖かくなってくると耳や首のまわりにかさぶたが出来、特に耳は熱を持ちかゆみが強い時があるようです。
そのほかにも上唇に潰瘍のようなものが出来、少し腫れていますが痛みやかゆみは無いようで食欲もありますし、活発に動き回り、排せつも問題ありません。

食物アレルギーを疑い、グレインフリーのドライフードを与えていますが症状は変わりません。

以前見て頂いた獣医さんには虫刺されが原因ではないかと言われました。注射(人間用の花粉症の薬、と言われました)をして頂いて症状は治まりましたが、春先~夏になると症状がぶり返します。

日時2017-09-08 20:04:35

専門の獣医師からの回答

症状と写真からは、ネコのアレルギー性皮膚炎でみられる症状のうちの一パターンである「無痛性潰瘍(好酸球性潰瘍)」と思われます。
一般に、アレルギーの原因としてノミ・ダニのような寄生虫や環境アレルゲン(アトピー)および食物アレルゲンなどが挙げられていますが、原因物質の特定は容易ではありません。「暖かくなってくると症状が出る」とのことから、季節性があるとすると環境アレルゲンが原因していることが推測されますが、気温の上昇に伴う皮膚の細菌感染が刺激となってアレルギー性皮膚炎の症状が強く現れている可能性も考えられます。
先ずは、ノミ・ダニの完全な予防と駆除を心掛けて下さい。環境では、チリダニやホコリダニなど目に見えないダニの死骸を取り除くために、こまめに掃除機をかけることをお勧め致します。また、いつもネコの身近にある布製のオモチャや寝床にもダニアレルゲンが付着している可能性がありまので、洗ったり交換してみるのも良いでしょう。食事については、「食物アレルギーを疑い、グレインフリーのドライフード」を与えておられるとのこと。とても良いことと思います。食事の変更と症状の悪化に関連がなければ食物アレルギーを第一に考えなくても良いと思われますが、今後症状が悪化する場合には主治医と相談して「手作り食」を試すこともご検討下さい。
原因物質との接触を避ける以外の、アレルギー性皮膚炎(無痛性潰瘍)の治療としては、シクロスポリン(免疫抑制剤)やステロイド剤、抗ヒスタミン剤、および二次感染に対する抗生物質などが一般的です。その他には抗原特異的減感作療法というものがありますが、実施施設が限られますので関心がおありの場合は主治医に相談されると良いでしょう。

日時2017-09-15 15:41:01

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