かゆみで過剰にグルーミング 猫の皮膚病を治すには…

ポリ袋をもらってご機嫌なモモ
ポリ袋をもらってご機嫌なモモ

 わが家の2匹の猫(5)は、生まれた日が数日しか変わらない仲良し猫。同じえさを食べ、一緒に寝ていますが、健康については両極端です。姉妹じゃないし、体質も、生まれ持った性格も違うのでしょうが。


 天真爛漫なサビ柄猫・あんずは、不妊手術やワクチン接種以外で病院のお世話になったことは今まで一度もありません。あまり食べないけど元気そのもの、いつも全力で走り回っています。その運動量のおかげか、太ることもなく、スリムな体型を保っています。


 一方、ビビりのサバトラ猫・モモは、食欲はあるのですが、どこかどんよりしている日もあり、動きが少ないので太り気味。調子が良く、バリバリの日が月に数日……モモのほうが飼い主(私)に似ているようです。


 モモは家に来た時から、病院のお世話になりっぱなしで、現在は皮膚病のため、月に1回から2カ月に1回の割合で通院しています。


 最初にモモの皮膚の異常に気づいたのは2~3年前。後ろ足の付け根、お腹側の毛が薄くなっていました。その後ほんの数日で真っ赤になってしまい、かさぶたまでできてしまいました。


 足の付け根なので、きれい好きのため執拗に舐(な)めてしまうのか……とも思いましたが、そもそもかゆみを感じるから、そこばかり舐めてしまうのだと獣医の先生に聞きました。


 かゆいから舐め始めて、毛が薄くなり、更にどんどん舐めるようになり、毛もすっかりなくなって、傷になるまでザリザリの舌で舐めまくってしまうようなのです。


 これは「過剰グルーミング」といって、何らかのアレルギーの症状により、かゆみや違和感で舐め始めたり、または特に異常がないのに、気持ちを落ち着かせるために過剰に舐めてしまったりすることなどがあるようです。


 治すためには、傷になった部分に薬を塗り、毛が復活するまで服を着せたり、エリザベスカラーで防いだりすることもできますが、そもそもかゆみがある場合は、かゆみを放置していては解決になりません。


 モモの場合はステロイドの注射を打つことで、かゆみが治まり、舐めなくなってハゲていた部分に毛が生えてくるのですが、注射の効果は1~2カ月しか持ちません。


 しかも、一生注射を打ち続けることは、腎臓によくないなど、身体へのリスクもあるという話を聞きました。


 ステロイドの注射を打った後のモモは、かゆみも治まるように見えました。でも、モモの一生を考えたら、打ち続けることはできない……。


 打つ手がないように思えて、ふと「転院」が頭に浮かびました。どこかの名獣医さんに看てもらえば、良くなるかもしれない。


 人間の場合だって、転院が功を奏することがよくあるし。もう転院しかない! レッツ転院!


 と、ネットで調べ、車で20分くらいの病院へモモを連れて行ったのですが……。


 次回に続きます。


(ヤスダユキ)

sippo
sippo編集部が独自に取材した記事など、オリジナルの記事です。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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