栄養管理、きめ細かくサポート ロイヤルカナン・ジャポン社長

ロイヤルカナン・ジャポンの山本俊之社長
ロイヤルカナン・ジャポンの山本俊之社長

――取り扱うペットフードの種類が多岐にわたっていますね。


 1968年にフランス人獣医師のジャン・カタリー博士が創業して以来、グローバルで同じ価値観を共有しています。その一つが「すべては犬と猫のために(Dog and Cat First)」。飼い主のニーズではなく、犬と猫にとってどういう栄養ニーズがあるのかを考えて商品を作っています。


 必要な栄養素は身体の大きさや種類によって異なり、きめ細かく満たすことが大切です。50以上ある栄養素をジグソーパズルを解くように最適なバランスで組み合わせています。結果として、今では約200種類の商品を取り扱っており、その数は10年前の2倍にもなっています。


――現在の市場環境をどう分析していますか?


 大きいのは犬や猫の高齢化。これまでより格段に、健康管理についてのニーズが高まっています。高齢化が進めば、病気になる犬や猫はどうしても増える。そんな中で、私たちが作る商品は、犬猫たちの様々な健康状態に対応できるようになっています。


 また昨夏は猫種別の4商品を新たに追加し、計7種類としました。ペット専門店で販売される猫の数が増加しており、国内で飼育される猫のうち純血種の割合が増えてきたことを反映しました。


――他方で、ペットフード協会などを中心に犬の飼育数の減少を憂えた取り組みが活発ですね。


 犬の飼育数の減少は需要に影響するので、注視しないといけないのは確かです。でも、寿命が延びている。飼い主のペットへの思いもどんどん強くなっている。付加価値をしっかり提案できれば、消費者から支持してもらえるはず。私たちは、飼育数を増やそうとするより、ペットの栄養状態を最善に保つことの重要性を伝える方が大切だと考えています。


 昨年7月には、保護猫が譲渡可能な状態になるまでをサポートする総合栄養食をシェルター向けに発売しました。ペットは人間を幸せにしてくれる。私たちには犬や猫がより良い生活を送れるようにする責任があると思っています。

やまもと・としゆき
1962年生まれ。神戸大卒。P&G、日本コカ・コーラなどを経て2008年からロイヤルカナン・ジャポン社長。ソマリを飼う愛猫家。
sippo
sippo編集部が独自に取材した記事など、オリジナルの記事です。

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