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朝日新聞・朝日新聞デジタル|更新|2017/03/22

動物と暮らす楽しさ、発信していく 日本ペットサミット会長・西村亮平さん

日本ペットサミット会長の西村亮平・東京大大学院教授
日本ペットサミット会長の西村亮平・東京大大学院教授

――2015年に日本ペットサミットを設立しました。


 ペット業界で活躍してきた有志らが集まって作った団体で、ペットと幸せな共生ができる社会作りを目的としています。犬の飼育数が減っていると聞き、獣医師業界にも影響が出ると考えたのがきっかけでした。最初はただ犬を増やせばいいと思っていましたが、人の話を聞き、文献を読むと「不幸な犬を増やすことになりよくない」などの意見もあり、そう単純な話ではないと気付きました。


 ではどうすればいいのか。社会の中に犬がいることが普通になり、飼い主と犬にとっての幸福度が増えればいい。その結果、犬が増えるのではないでしょうか。


――人口が減る中で犬の数は増えますか?


 最終的に増えればいいなとは思っていますが、変な力をかけてどちらかの方向に進むというのは目的じゃない。ただ、人間には「飼いたい」という「遺伝子」が絶対にあると思う。ところが、飼うのには様々な阻害要因がある。その時に僕らは「飼うとこんな効果があるよ」という情報提供をする。それが飼うきっかけになり、社会が動物と暮らす楽しさに気付いて10年後、20年後に増えたらいい。


――犬や猫が社会の中で自由・幸福でいることと、飼い主側の飼う楽しさとは別の話では?


 世の中で認知度があがれば、犬猫のことをもっと考えた、ずっと一緒にいられる楽しい生活が広がる。たとえば欧州で当たり前のように犬と一緒にカフェに行けるのは社会的な合意があるからです。


――具体的にどんな活動を?


 隔月ペースで例会を行い、情報発信をしています。これまでに日本人の動物観や快適に暮らす居住空間などについて、講師に話してもらいました。


 例会の内容はすべてホームページで公開しています。ただ犬猫を飼っていない約8割の人に、その良さをどう伝えるかが一番の悩みどころ。もう少し集客力がついたら、見捨てられたペットたちなど「闇」の部分についても積極的にやっていきたい。

にしむら・りょうへい

1959年生まれ。東京大大学院農学生命科学研究科教授。同院修士課程修了。日本獣医麻酔外科学会理事、JSFM(ねこ医学会)理事なども務める。

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