シャイな子猫が、わが家で行方不明 見つかった場所とは?
我が家に猫を迎える準備は万端!
日曜の昼下がり、車で30分くらいのところにあるNPO団体代表の女性宅に夫と2人で猫を迎えに行きました。
いたって普通のペット飼育可のマンションに猫が10~20匹。
お宅で元々飼われている猫だけでなく、病気の猫や、引き取られたばかりの子猫たちが暮らしていていました。すべて行き場のない猫たちです。
我が家に来るよもぎちゃんと蘭ちゃん、蘭ちゃんのきょうだいも同じケージに入っていました。
生まれたときから一緒で、さっきまでいつもの生活をしていたのに、引き離してごめんね……。でもここには、どんどん猫が来るから、うちで暮らそうね。
そう心の中でつぶやきながら、子猫2匹にキャリーバッグに入ってもらい、NPOの方も一緒に車に乗り込みました。
なぜなら、我が家が猫の飼育に適しているか確認するためです。
代表の方ご自身の話を聞くと、子猫を拾った事がきっかけとなり、NPO団体を設立し、猫の保護や里親捜しの活動を続けているんだとか。腕にはひっかき傷もちらほら。しかも、猫アレルギーなんだとか。
猫が好きだからって、容易にできることじゃない。自分で何かを変えたいとか、このままじゃいけないとか、そう思って活動を始めるのは素晴らしいことだ。
猫の殺処分撲滅のために、こうして地道な活動を続けている方がいらっしゃることも、猫ブログを見たり、猫を飼おうと思ったりしなければ、知り得ないことでした。
うちに来る2匹の猫らは、どんな気持ちで車に揺られているのかな。騒いだりすることなく、バッグの中でおとなしくしている様子だけど……。
そうこうしているうちに自宅に到着し、バッグのファスナーを開けると、子猫たちがおずおずと出てきました。
「今日からここがおうちだよー」
すると、猫たちは心配そうにウロウロ、においチェックのためにクンクン。
初めての場所だもんね、怖いよね……。
私も猫が家にいる状態に慣れなくて、無駄にオロオロしてしまう。
NPO代表の方は、猫トイレ設置場所のチェックなどして、手作りおもちゃを出してくれました。
「これで遊んであげてください」
フェルト生地で、中に鈴が入ったハートや魚のかたちをしたマスコット。かわいい。
人なつこいサビ柄の蘭ちゃんは、早くもそのおもちゃで遊んだり、人が集まっているところをウロウロしていました。
一方、おとなしくてビビりのサバ柄のよもぎちゃんは、どこかに隠れてしまったようで、姿が見えません。
あんまり出てこないので3人で捜してみても見つからない。せまいリビングで隠れられるところはそうないのに、一体どこに……。
10分くらい捜して、どうかして外に出てしまったのか?という思いがよぎった頃、夫が叫びました。
「いたー! こんな狭いとこに!」
よもぎちゃんは、夫のギターアンプの裏側の溝(20cm×10cmくらい)に、さかさまになってハマっていました。
そこまでして身を隠したかったのかと思うと、胸がぎゅっとなりました。
夫がアンプの裏からよもぎちゃんを出しても、また素早くテレビの裏の10センチくらいの隙間に隠れてしまいました。
でも、そこならなんとか姿が確認できるので、そっとしておくことに。
「しばらくは隠れているかもしれませんが、そのうち慣れれば落ち着くと思います」
と言い残し、NPOの方は帰られました。きっと、猫の幸せを願って。
蘭ちゃんはともかく、こんな状態でよもぎちゃんは大丈夫なのだろうか。
と、猫の心配をしている私ですが、私自身も初めての猫飼いにより、追い込まれることとなるのです……。次回に続きます。
(ヤスダユキ)
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