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「あたり猫とスカ猫」の違いは? 村上春樹さんのエッセイを読むと…

あたり猫と、あたり本
あたり猫と、あたり本

 作家の村上春樹さんは大変な猫好きで有名です。だから、というわけでもありませんが、私は村上春樹さんのエッセイが大好きで、本になっているものはほとんど読みました。

 村上さんのエッセイには、猫についての話がたくさん登場しています。

 私が村上さんのエッセイに出会い、過去の作品まで読みあさっていたころは、まだ猫を飼っていませんでした。なので、猫の話を読んでも「猫を飼っている人は、そうなんだ~。猫って、そんな感じなんだ」といった程度で、それほどピンときていなかったように思います。

 そんな中でも「猫にはハズレとあたりがある」というような話が印象的で、ずっと心に残っていました。

 そして私も猫を実際に飼ってから「うちの猫はあたりだなぁ。確実にあたり。かわいいから。初めて猫を飼ったのに、2匹ともあたりって、すごくない?」とか思っていました。が、飼えばかわいくなるに決まっています。ということは、かわいさが当たりかどうかの判断基準ではないのかもしれない……。

 では村上春樹さんは、あたりかハズレかの基準はどうやって決めているのだろう?その部分はどうしても思い出せませんでした。

 もう一度本を読み直せばすぐに判明するのでしょうが、どの本のどのタイトルのエッセイだったか思い出せません。でも家にある15冊ほどの中のどれかであることは確実で、さらにけっこう昔に書かれたものだった気がします。

 面倒でなかなか調べることができませんでしたが(エッセイ好き<面倒…)、ようやく探し出すことができました。

「村上朝日堂」(新潮文庫)の中の「あたり猫とスカ猫」というタイトルのエッセイです。

――こういうことを言うと怒る人がいるかもしれないけど猫には「あたり」と「スカ」の二種類がある。(中略)外見では絶対に分からない。血統もあてにならない。とにかく何週間か飼ってみて「うん、これはあたり」とか「参ったね、スカだよ」というのがやっと分かるのである――(以上「村上朝日堂」から引用)

 ハズレじゃなくて、スカだったか!って、そこじゃない。けっこう、きっぱり言っていることが改めて分かりました。

 もちろん、スカだったとしても飼い続けると書いていますが、村上さんが長年にわたって猫を飼った経験からすると“あたり猫”は3.5匹か4匹に1匹くらいの割合だと言うのです。

 そんなにスカが多いなんて!しかも、肝心の判断基準については「人間の美人の基準と同じで、人によって微妙に違う」とありました。

 思い出せないわけだよ。人によって違うという結論か……。そりゃそうなのかもしれない。でも、スカが多いと分かっていながら色々な猫を飼うということは、やはり大変な猫好きであることは確かだろうということは推測できます。

 2016年のやり残し一つとして残っていたこの案件を片付けることができたような、まだ片付いていないような、複雑な気持ちでいます。この話については、またいつか。

(ヤスダユキ)


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